どき魔女ぶろぐ！

■マップ構成
マップの種類は「遺跡」「森」「氷」「火山」「塔」など沢山あり、
ダンジョンの数だけでも30近くあります。
そのダンジョン一つ一つをいかにイライラさせずに迷わせるかという点に気をつけて作りました。
例えば、右と左の分かれ道があったとします。右を進むとメインルートで、左を進むと
レアアイテムがあるとします。右へ行くと壁を挟んで左に宝箱が見えるようにして、
戻ってアイテム取りに行くように仕向けるという、こういったところです。
これはあくまで一つの例ですが、そういったことに気をつけてマップの構成を考えました。
他にも、さまざまな仕掛け（ギミック）があったり、無限回路や落とし穴があったりと
迷いながらも楽しめるマップ構成に仕上げました。

■ギミック
キミの勇者では、さまざまなギミックが用意されています。
ボタンで壁や扉が開いたり、氷のダンジョンでは滑る床を演出したり、
トコッコ走らせたりと…。
特に拘ったのは、パズルのように解く迷路です。このボタンを押すと
こっちの通路は開けるけど、逆側が閉まってしまう、などです。
数個のボタンをいろんなパターンで試して、正解ルートを導き出す謎解きです。
私個人も、こういった仕掛けが大好きで、ギミックのあるマップの構成を
考えるのが一番好きな仕事でした。

■フィールドアクション
開発当初はアドベンチャーパートがあるので、フィールド上の演出は外していたのですが、
実際にそれでやってみると、なんとも味気ないものになってしまったので
フィールド上でも演出をしようと考えました。
キャラがドットなので、キャラそのものに感情を表すのが難しかったこともあり
感情アイコンを出すことしました。
これのSEがとても良く、演出をさらに盛り上げてくれました。
他にも、カメラワークに気を使いました。例えば、「○○の森で○○草を採ってきてくて」という
クエストがあったとして、
森へ行く→ADVモード→フィールド探索→草オブジェを調べる→ADVモード　ではなく
森へ行く→ADVモード→フィールド探索→草オブジェ付近に着く→
カメラワークで視点を草オブジェにする→キャラが近づく→ADVモード　という流れにしています。
カメラ移動の演出はフィールド上の演出では欠かせないものであり、演出の幅を広げるためにも
フィールド演出を入れ込むようにしました。
ここも、ダレないように気を使っています。

■モンスター配置
キミの勇者ではエンカウントで戦闘に入るので、ここで言うモンスター配置というのは
内部的なモンスターのグループや出現確立のことを指します。
モンスターの配置はゲームバランスを保つためにも重要な位置づけで、これを上手くやらないと
バランスが崩壊してしまう恐れがあります。
塔などでは、上に行けば行くほど強い敵を配置し、ボス前ではリジェネーター（回復装置）を置いたり、
毒攻撃をする敵を配置するなら、解毒剤や解毒の星技を近くの街で手に入れられるようにしたりと、
必ずゲームバランスで進行不能な状態だけはならないように気をつけました。
ですが、ゲームの後半になればなるほど、難易度は高くしてあります。敵の使う技や魔法、
敵の大体のHPなどを把握して、戦略を考えて戦わないと難しくなります。

■フィールド全体として
学生時代、私がプレイしたRPGを思い出しながら、キミの勇者らしいフィールドに仕上げました。
「懐かしいけど新しい」を上手く入れ込むことが出来たと感じています。
バランスや演出も何度も何度も確認し、納得のいく形になったと思います。
BGMやSEも上手くマッチして、ゲームの雰囲気をさらに高めてくれました。
特に、松下プロデューサーにはゲームバランスを細かく指示されましたので、私やスタッフも
その点は気をつけて作りました。ゲームバランスは本当に時間をかけてチェックをしましたので、
気持ちの良いバランスに仕上がったと思います。